冷蔵庫の水抜き時間を決める6つの段取り|前日から当日まで漏れを防ぐ!

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冷蔵庫の水抜きは「何時間かかるか」が分からないと、引っ越し前日や当日の段取りが崩れやすい作業です。

実際は、冷蔵庫の構造によって必要な放置時間や排水の手順が変わるため、最短で済む機種もあれば、前日からの準備が安全な機種もあります。

この記事では、水がどこに残るのかを押さえたうえで、前日から当日までの現実的なタイムラインを作ります。

メーカーの注意点や取扱説明書の考え方も踏まえ、あなたの冷蔵庫に合わせて「いつ電源を抜くか」を迷わず決められるように整理します。

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冷蔵庫の水抜き時間を決める6つの段取り

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水抜きに必要な時間は「霜が溶ける時間」「蒸発皿や排水口の排水」「自動製氷まわりの排水」を足し算して決まります。

まずは全体像を6つの段取りに分け、あなたの機種がどの工程に時間を要するかを見極めましょう。

目安は前日スタートが基本

多くの引っ越しシーンでは、冷蔵庫内を空にする都合もあるため、水抜きは前日から始めるほうが安全です。

とくに冷却器の霜が残るタイプは、電源を抜いてから水が出切るまでに一定の放置が必要になります。

前日に電源を抜けない場合は、当日に蒸発皿の水だけ処理して運ぶ運用になることもあります。

ただし当日対応は水漏れリスクが上がるため、運搬中に濡れて困る荷物があるなら前日準備を優先します。

迷ったら「前日に電源を抜く」を基準にし、取扱説明書の指示に合わせて調整してください。

霜取りに必要な放置時間

霜取りが必要かどうかは機種次第ですが、運搬時の水漏れは冷却器の霜が溶けて出る水が原因になりがちです。

取扱説明書の例では、電源プラグを抜いてから冷却器の霜が溶けるまで約15時間と案内される機種があります。

別のメーカー案内では、霜が溶けるまで1日程度かかることがあるとされています。

この差は、冷却器の構造や霜の付き方、庫内温度の設定、室温などで変わります。

結論としては「15時間〜1日」を見込むと段取りが崩れにくく、前日スタートと相性がよいです。

自動製氷の停止

自動製氷がある冷蔵庫は、水抜き時間の見積もりが甘くなりやすいポイントです。

製氷を止める操作をして、貯氷ケース内の氷が増えない状態を作ってから、残りの氷を使い切ります。

機種によっては「製氷皿を空にする」操作が必要で、当日に行うよう案内されることもあります。

製氷を止めずに電源を抜くと、製氷皿や配管に残った水が溶けて漏れる原因になります。

操作方法はメーカー・型番で異なるため、説明書やメーカーサポートの該当ページを一度確認しておくと確実です。

給水タンクの排水

給水タンク式の自動製氷なら、タンク内の水を捨てるだけで終わらない場合があります。

製氷皿へ送られている途中の水が残ると、移動中にこぼれたり、再設置後のにおいの原因になったりします。

機種によっては清掃や排水の専用操作が用意されており、手順の中に「タンクの水を捨てる」「氷・水を捨てる」が含まれます。

この工程は数分で終わりますが、氷が残っていると時間が延びるため、前日から製氷を止めておくとスムーズです。

タンクと貯氷箱は乾拭きできる状態まで水気を取っておくと、運搬後のトラブルが減ります。

蒸発皿の排水

霜取りで溶けた水は、背面下部などにある蒸発皿に溜まり、通常は放熱で蒸発します。

しかし電源を抜くと蒸発が止まるため、蒸発皿に水が残っていると運搬中に漏れやすくなります。

蒸発皿が外せる機種は、皿を取り出して水を捨てる手順が案内されます。

一方で蒸発皿が外せない構造の機種もあり、その場合は「前日に霜を溶かす必要はない」とされることがあります。

どちらのタイプかで必要時間が変わるので、背面下部の構造と説明書の記載を最初に確認してください。

背面の排水口の排水

蒸発皿ではなく、背面下部の排水口から水を抜く構造の機種もあります。

このタイプは「容器を排水口の下に置き、冷蔵庫を後方に傾けて排水する」と案内されることが多いです。

初回のみ排水口の奥の膜を破る必要があると書かれている説明書もあるため、当日に初作業だと慌てやすいです。

排水自体は短時間でも、霜が溶け切っていないと排水後に追加で水が出るため、放置時間の確保が重要です。

背面排水口タイプの可能性があるなら、前日から時間を取り、排水→再度水が出ないか確認まで済ませましょう。

庫内の水滴を乾かす

電源を抜いた後は庫内温度が上がり、結露で内壁に水滴が付くことがあります。

庫内の水滴は運搬中に垂れて床を濡らす原因になるため、乾いたふきんで拭き取ります。

棚やケースを外して拭くと早いですが、外した部品の保管場所も考えておくと当日が楽です。

扉を少し開けて乾かす方法もありますが、ペットや小さな子どもがいる家庭では安全面に注意が必要です。

最後に庫内が乾いている状態を作れれば、水抜き作業の完成度が一段上がります。

当日の最後のひと手間

当日は搬出直前に、蒸発皿や排水口まわりに水が残っていないかをもう一度確認します。

霜が溶けて追加で水が出ていることがあるため、受け皿やタオルを敷いて軽く点検します。

扉が開かないようにテープで固定し、電源コードやアース線もまとめて動かないようにします。

床に水が落ちたときのために、冷蔵庫の下に布やシートを敷いてから動かすと安心です。

ここまでできれば、運搬中の水漏れリスクをかなり抑えられます。

機種で変わる水抜きの考え方

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冷蔵庫の水抜きは「全機種同じ」ではなく、蒸発皿の構造や排水口の有無で手順が変わります。

時間の見積もりもこの違いに強く影響するので、タイプ別に自分の冷蔵庫を当てはめてください。

蒸発皿が外せるタイプ

蒸発皿が外せる機種は、霜取りで溶けた水が皿に溜まっている前提で準備します。

電源を抜くと蒸発が止まり、運搬中に水がこぼれる可能性があるため、皿の水は運搬前に処理します。

確認ポイント 背面下部に取り外し部材
作業の要点 蒸発皿の水を捨てる
時間の読み方 霜取り放置+当日排水
注意 水が残ると漏れやすい

蒸発皿が外せるかどうかは、背面下部のカバー形状で判断できることが多いです。

不明ならメーカーの引っ越し案内や説明書で「蒸発皿」という語を探すと早いです。

蒸発皿が外せないタイプ

蒸発皿が外せない機種では、蒸発皿の水を直接捨てる作業ができません。

その場合、メーカーの案内として「前日に霜を溶かしておく必要はない」とされるケースがあります。

ただし電源を抜くタイミングで蒸発皿に水が溜まっていることもあり、状況によっては当日タオルで受ける準備が必要です。

蒸発皿の仕組みや当日の基本動作は、メーカーサポートの案内で確認できます。

例として、シャープの案内は次のページにまとまっています。

蒸発皿がはずせない機種のお引っ越し前準備(シャープ)

背面の排水口があるタイプ

背面下部の排水口から直接水を抜くタイプは、霜が溶けた水がどこかに留まりやすい構造と考えると整理しやすいです。

排水は「容器を置く」「後方に傾ける」「排水後に栓を閉める」の流れが基本で、重さがあるため複数人作業が推奨されます。

必要な道具 高さの低い容器
動かし方 後方へゆっくり傾ける
よくある落とし穴 初回だけ膜がある
仕上げ 排水栓を確実に閉める

このタイプは、取扱説明書に排水栓や排水口の図が載っていることが多いです。

例として、パナソニックの説明書には霜が溶ける目安時間と排水手順が記載されているものがあります。

排水栓と霜の溶け時間の記載例(パナソニック取扱説明書PDF)

自動製氷付きの注意点

自動製氷付きは、蒸発皿や排水口の水だけでなく、給水タンクと貯氷箱の管理が追加されます。

運搬中の漏れやカビ臭を避けるために、氷と水を「捨てて乾かす」をセットで考えます。

  • 製氷停止の操作をする
  • 給水タンクの水を捨てる
  • 貯氷箱の氷と水を捨てる
  • 部品を乾拭きして戻す

三菱電機の引っ越し準備の案内でも、自動製氷の水や氷を捨てることが明記されています。

冷蔵庫の引っ越し準備と注意点(三菱電機)

水漏れしやすいポイントを先に潰す

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水抜きができていても、動かし方や固定が甘いと水漏れや破損につながります。

作業の直前に慌てないよう、漏れやすいポイントを先回りで潰しておきます。

ドア固定とコード処理

搬出中に扉が開くと、庫内の部品が飛び出したり、結露水が垂れたりしてトラブルになります。

扉はテープで固定し、電源コードやアース線も同様にまとめて動かないようにします。

  • 扉の隙間を作らない固定
  • コードはたるませない
  • アース線の外し忘れ防止
  • 棚やケースの飛び出し防止

固定は強く締めすぎず、外装を傷めない貼り方を意識します。

引っ越し業者が来る前に済ませておくと、作業が止まりません。

床と壁の養生

冷蔵庫は重く、わずかな水滴でも床材にダメージが出ることがあります。

冷蔵庫の下に布やシートを敷いておくと、水漏れと傷の両方を予防できます。

床の対策 布・シートを敷く
壁の対策 角を当てない導線
水対策 タオルを多めに用意
片付け 濡れたらすぐ拭く

養生をしないと、少量の水でもフローリングの継ぎ目に入りやすいです。

タオルは「足りない」より「余る」ほうが気持ちが楽です。

傾けて排水するときの安全

背面排水口タイプなどは、冷蔵庫を後方に倒して排水する手順が案内されることがあります。

重量があるため、一人作業は危険で、複数人で行うよう注意が書かれているケースが一般的です。

手順の一例として、日立の案内には「冷蔵庫を後方に倒して背面下部より水抜き」とあります。

引っ越しなど冷蔵庫を運搬するときの注意点(日立)

倒す角度は最小限にし、下に布を敷いて水が出ても受けられる状態で行います。

当日に水が出るとき

前日に電源を抜いていても、室温の上昇や扉の開閉で結露が増え、当日に追加の水が出ることがあります。

蒸発皿の水は当日処理するという運用を紹介している引っ越し業者もあるため、当日タオルと受け皿を残しておくと安心です。

とくに運搬開始直前は、床が濡れてもすぐ拭けるよう、雑巾を手元に置いておきます。

「少し濡れるのは想定内」と割り切って準備を厚くすると、焦りが消えます。

搬出作業が始まってから慌てないように、最後の5分で点検する習慣を作りましょう。

引っ越し当日のタイムライン

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水抜きは「何をいつやるか」が決まっていると一気に簡単になります。

前日から当日朝までの流れを固定し、当日の手戻りを減らしましょう。

前日夜までの動き

前日は「中身を空にする」と「電源を抜く」をセットで進めるのが基本です。

霜が溶ける時間を確保するため、可能なら夜のうちに電源を抜いて放置時間を稼ぎます。

前日朝 食材を使い切る計画
前日昼 製氷停止と氷の消費
前日夜 電源プラグを抜く
就寝前 床にタオルを用意

冷凍庫の霜が気になるなら、前日夜の時点で扉の開閉を減らしておくと溶け方が安定します。

説明書の「移動・運搬」項目を前日夜に一度読むだけでも、当日の迷いが減ります。

当日朝の仕上げ

当日朝は、蒸発皿や排水口の排水と、庫内の水滴の拭き取りを中心に仕上げます。

作業は短時間でも、忘れ物があると水漏れにつながるため、順番を固定します。

  • 給水タンクの水を捨てる
  • 貯氷箱の氷と水を捨てる
  • 蒸発皿や排水口の排水
  • 庫内の水滴を拭く

排水は「一度やって終わり」ではなく、数分後に追い水が出ないか確認すると安心です。

家の中の導線を確保し、冷蔵庫周りの物を片付けておくと搬出がスムーズです。

搬出直前の確認

搬出直前は、扉の固定とコード処理を最終確認します。

床に敷いた布がズレていないか、周囲に濡れて困る荷物がないかも見ます。

冷蔵庫の下に水が垂れていないか確認できると、運搬中の不安が消えます。

ここで水が出ているなら、無理に動かさず、タオルで受けてから排水の工程を戻します。

時間が押していても、この1分の確認が後の後悔を減らします。

移動中の扱い

運搬中は横積みを避け、立てた状態で固定するのが基本です。

横向きで運ぶと故障の原因になると、メーカーの注意として明記されていることがあります。

段差や階段では本体が揺れやすく、内部の水が動いて漏れることがあるため、養生が役立ちます。

運搬を任せる場合でも、水抜きだけは自分の作業範囲として準備しておくと安心です。

自力で運ぶ場合は必ず複数人で行い、無理をしないことが最優先です。

新居での再起動をスムーズにする

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新居に着いた後は「いつ電源を入れるか」と「いつ食材を戻すか」で迷いがちです。

機種の指示に合わせつつ、現実的な待ち時間の目安を持っておくと安心して再開できます。

電源を入れるまでの待ち時間

設置後の電源投入は、メーカーや運搬状況で考え方が分かれます。

メーカーのFAQでは、移動でプラグを抜いた後はコンプレッサー保護のため設置後10分以上待つ、という案内があります。

基本の考え 設置後に少し待つ
短めの目安 10分以上
長めの目安 2〜6時間
判断基準 傾けたかどうか

10分の根拠として、日立の案内に「設置後10分以上経過してから」挿し込む旨が書かれています。

設置してから、どのくらいで電源を入れれば良いですか?(日立)

一方で引っ越し業者の案内では、コンプレッサーを落ち着かせるため数時間空ける運用を紹介することもあります。

冷えるまでの時間

電源を入れてもすぐに庫内が安定するわけではなく、冷えるまでの時間を見込む必要があります。

メーカーの案内では、庫内が冷えるまで通常2〜3時間、暑いときは10時間以上かかるとされる例があります。

庫内が冷えるまでの時間の目安(シャープ)

通常時 2〜3時間
暑い時期 10時間以上
大型機の目安 約4時間
条件で変動 室温・食品量

冷え方は機種の定格内容積や周囲温度で変わるため、取扱説明書やメーカーFAQの目安を基準にします。

必要なら各メーカーのよくある質問も参照し、あなたの型番の情報に寄せて判断しましょう。

食品を戻す順番

食品を戻すタイミングを間違えると、冷えるまでに時間が伸びたり、食材が傷んだりします。

庫内が冷える前に大量に詰め込まず、順番を意識して戻すと安定しやすいです。

  • まずは空運転で冷却
  • 傷みやすい食品を後回し
  • 少量ずつ戻して温度を安定
  • 扉の開閉回数を減らす

保冷バッグやクーラーボックスを併用すると、冷えるまでの間のリスクを下げられます。

とくに夏場は温度が上がりやすいので、戻す順番の工夫が効きます。

氷ができるまでの見通し

自動製氷は庫内が十分に冷えてから動作を始めるため、引っ越し直後は氷がすぐにはできません。

冷えが安定するまで半日程度かかるという案内もあり、暑い時期はさらに時間が伸びる場合があります。

急ぎなら、市販の氷や保冷剤を用意して「当日は氷ができない前提」で組み立てるとストレスが減ります。

給水タンクは清潔な水でセットし、最初の氷は状態を見て使うか判断します。

製氷の再開も、説明書の推奨手順に従うのが安心です。

段取りを押さえて水抜き時間に余裕を作ろう

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冷蔵庫の水抜き時間は、蒸発皿や排水口の構造と、霜が溶ける放置時間で大きく変わります。

目安としては15時間〜1日を見込み、前日に電源を抜いて当日に排水と拭き取りを行う流れが安定します。

自動製氷がある場合は、製氷停止とタンク・貯氷箱の排水まで含めて考えると漏れの不安が消えます。

最後は「当日の最終確認」で仕上げ、運搬中の水漏れと故障リスクを抑えて新居でスムーズに再開しましょう。