引っ越しを自分でする手順と準備｜費用・作業・道具まで初心者でも失敗しない完全ガイド

引っ越しを自分でやろうと考えると、費用を抑えたい気持ちや自分のペースで進めたいという思いが出てきますよね。

しかし、手順や注意点を知らないままだと、思わぬトラブルや余計な労力がかかってしまうことも少なくありません。

このページでは「引っ越しを自分でする」際の手順や必要な道具、スムーズに進めるコツをわかりやすく解説します。

自分で引っ越しを検討している方に、失敗しないポイントや役立つ知識をお届けしますので、ぜひ参考にしてみてください。

引っ越しを自分でする手順とポイント

引っ越しを自分で行う場合、計画的に進めることが成功のカギです。

時間や労力を無駄にしないためには、事前にしっかりと準備を行い、効率的な手順で作業を進めましょう。

また、安全面や荷物のダメージにも配慮することが重要です。

スケジュールの立て方

引っ越しの日程が決まったら、まずは逆算してスケジュールを作成します。

1週間前、3日前、前日、当日など、やることを時系列で書き出しましょう。

やるべき項目を書き出し、優先順位をつけることで慌てずに準備ができます。

特に、役所への転出届や電気・ガス・水道の手続きは忘れやすいので注意が必要です。

• 役所やライフラインの手続きを早めに済ませる
• 引っ越しの1週間前までに不用品の処分をスタート
• 荷造りは毎日少しずつ進める
• 当日にやること（最後の掃除など）をまとめておく

必要な道具と資材の準備

引っ越し作業にはさまざまな道具が必要となります。

ダンボールをはじめ、ガムテープ、カッター、緩衝材（新聞紙やプチプチ）、マジックペン、軍手などを揃えておきましょう。

自家用車やレンタカーを利用する場合は、荷台に荷物を固定するロープや毛布もあると安心です。

荷造りの進め方

荷造りは不要な物を分別しながら進めることで、荷物を減らしやすくなります。

季節外の衣類やすぐに使わない物から箱詰めをはじめ、日常使いの物は最後に詰めます。

箱には中身と設置場所を大きく書いておくと、新居での作業がスムーズです。

重たい物は小さめの箱に、軽い物は大きめの箱に入れると持ち運びしやすくなります。

割れ物には緩衝材やタオルを活用しましょう。

搬出・運搬作業のコツ

効率的に荷物を運ぶには、持ち出す順番を決めておくことが大切です。

先に大きな家具や家電を出し、その後にダンボール類を運びます。

狭い通路や階段では特に足元に注意し、転倒やケガを防ぎましょう。

2人以上での作業なら、声をかけ合って安全を確保します。

運搬中は荷物が動かないよう、積み重ねや固定にも気を配りましょう。

新居での荷解きと設置

新居では、まず生活に必要な荷物から優先して荷解きを行います。

キッチン用品や寝具、生活雑貨が最優先です。

ダンボールには設置場所を書いておくと、どの部屋に運ぶかがすぐに判断できます。

大型家具や家電の設置は2人以上でレイアウトを決めながら配置するとスムーズです。

不要なダンボールはまとめてリサイクルに出しましょう。

不用品処分のタイミング

引っ越し前に不用品を処分しておくことで、荷造りや搬出作業がぐっと楽になります。

処分品は自治体の回収日や粗大ゴミ受付日時を確認し、計画的に進めましょう。

リサイクルショップやフリマアプリを利用すれば、まだ使える物を有効活用できます。

不要品は直前にまとめて処分すると慌ただしくなりがちなので、1週間前から少しずつ始めるのがポイントです。

手伝ってもらう場合の注意点

家族や友人に手伝ってもらう場合は、作業の役割分担を事前に決めておきましょう。

重い荷物を持つ際はケガ防止のため、持ち方やタイミングをしっかり打ち合わせておくことが大切です。

また、作業後は感謝の気持ちをしっかり伝え、飲み物や軽食などを用意すると喜ばれます。

ケガや物損のトラブルが起こった場合に備え、保険の確認や注意事項の共有も忘れずに行いましょう。

引っ越しを自分でするメリット

引っ越しを自分の手で行うことには、さまざまなメリットがあります。

業者に依頼する方法も便利ですが、自分で引っ越し作業を進めることで得られる良さもたくさんあります。

ここでは代表的な3つのメリットについて紹介します。

費用節約

自分で引っ越しをする最大のメリットは費用を大きく抑えられることです。

引っ越し業者に依頼すると、基本料金やオプションサービスなどで思った以上に費用がかかることがあります。

しかし自分で作業した場合、主に必要になるのはレンタカー代や梱包資材代だけです。

費用がどれくらい違うのか一例を表で比較してみましょう。

手間はかかりますが、その分大きな節約になるのは大きな魅力です。

自分のペースで作業できる

自分で引っ越しをすると、スケジュール管理や作業のペースをすべて自分で決められます。

業者に依頼すると作業開始時間や終了時間が限られてしまい、急がされてしまうこともあります。

自分の都合に合わせて作業できるので、無理なく計画的に準備が進められるのもうれしいポイントです。

• スケジュールが自由に決められる
• ダンボール詰めも自分のタイミングで進められる
• 荷ほどきも急がず好きなときにできる

仕事や学校が忙しい方にも、自分のペースで作業したい方にもぴったりです。

プライバシーが守られる

自分の荷物を他人に見られるのがちょっと恥ずかしいと感じる人も多いかもしれません。

自分で引っ越し作業をすれば、業者スタッフに部屋の中や私物を見られることがありません。

プライベートがしっかり守られることで、安心して荷造りや荷ほどきに集中できます。

特に、下着や貴重品、大切な書類など、見られたくないものも自分で管理しやすいので安心です。

小さなお子さんがいるご家庭でも、家族だけで引っ越し作業を進められるというメリットがあります。

引っ越しを自分でするデメリット

引っ越しを自分だけで行う場合、費用を抑えられるメリットがある一方で、さまざまなデメリットが存在します。

体力面や時間的な負担、荷物の破損リスク、必要な道具や車両の手配の手間など、実際に作業を始めてから想定外の苦労を感じることも少なくありません。

体力・時間の負担

引っ越しを自分でする場合、全ての作業を自分でこなさなければなりません。

家具の解体や運搬、荷物の梱包と積み下ろしなど、思った以上に多くの体力とエネルギーが必要です。

また、準備から荷解きまで一つ一つに時間をかけなければならず、予定したよりも大幅に時間がかかるケースもよくあります。

• 荷物の梱包や分別に時間がかかる
• 大型家具や重い家電の運搬は体力を消耗しやすい
• 引っ越し後の片付けや清掃も自分で行う必要がある

破損や損傷リスク

自分で荷物を運ぶ場合、運搬中の事故による破損や損傷のリスクが高まります。

特に、家電や家具など大きなものは持ち運びにコツが必要で、無理に動かすと壁や床に傷が付くこともあります。

引っ越し業者のような専門的な梱包や運び方を知らないと、せっかくの大切な家具や家電を傷つけてしまうことがあります。

レンタカーや資材の手配が必要

大量の荷物を運ぶにはレンタカーやトラックの手配が必要です。

また、段ボール・ガムテープ・梱包材などの資材も自分で用意しなければいけません。

急な手配になると希望通りの車や資材が借りられない可能性もあり、余分な時間や追加費用が発生することもあります。

荷物の量に合わせた車両選びや必要な梱包資材の見積もりなど、事前にきちんと準備しておかないと、当日に慌ててしまう場面が多いです。

引っ越しを自分でする際に揃えるべき道具

引っ越しを自分で行う時には、必要な道具をしっかり準備することがスムーズな作業につながります。

荷物の中身や作業人数、運ぶ距離によって用意すべき道具や量も変わるため、事前によく計画を立てておきましょう。

ダンボール・梱包材

荷物を安全に運ぶためには、ダンボールと各種梱包材が欠かせません。

ダンボールは大・中・小とサイズを揃えておくと、食器や本、洋服や雑貨などを効率よく分けて詰めることができます。

また、梱包材として以下のようなものがあると便利です。

• 新聞紙やプチプチ（緩衝材）：割れ物や壊れやすいものの保護に使います。
• タオルや毛布：大型家電・家具の角や表面を覆い、傷やへこみを防ぎます。
• ビニール袋：小物や細かいパーツの分類に役立ちます。

用意するダンボールの目安は、1人暮らしで約10〜20箱、2人暮らしで20〜40箱程度が参考になります。

ガムテープ・ひも

ダンボール箱をしっかり封をするためにはガムテープが必須です。

布タイプと紙タイプがあり、布ガムテープは強度が高く重い箱にもおすすめです。

荷物をまとめたり、家具の扉や引き出しが勝手に開かないよう固定するためのひもや養生テープも役立ちます。

それぞれの用途に合わせてしっかり準備しましょう。

運搬車両

自分で引っ越しをする場合、荷物の量や大きさによって最適な運搬車両を検討する必要があります。

ワゴン車や軽トラック、ハイエースなどのレンタカーがよく使われます。

運搬車両を選ぶポイントは以下の通りです。

• 荷物の量が少ない場合はワゴンタイプやミニバンでも十分
• 家具や家電、大型の荷物が多ければ軽トラックや1.5tトラックが便利
• 搬入先の駐車スペースにも注意が必要

初めてレンタカーを利用する時は、荷物が全て積み込めるか事前にシュミレーションしてみましょう。

台車・毛布などの養生道具

重い荷物を運ぶ際やマンション・アパートなどで階段や廊下を利用する場合、台車や毛布などの養生道具が欠かせません。

床や壁を傷つけないようにするほか、荷物を安全に運ぶ目的でも重要なアイテムです。

養生のための主な道具には、下記のようなものがあります。

• 台車：重いダンボールや家電の運搬に使用
• 毛布・布団：大型家具や家電を包む際、移動時の衝撃をやわらげる
• 緩衝シート：廊下やエレベーター、玄関の床の保護

これらを活用することで、自分の荷物はもちろん、引っ越し先の住まいもきれいに保つことができます。

大型家具・家電を自分で運ぶためのコツ

引っ越しを自分で行うとき、大型家具や家電の運搬は最大の難関です。

安全に、かつ効率よく運ぶためには、事前の準備やコツを知っておくことがとても大切です。

しっかりとポイントを押さえて作業を進めれば、ケガや家具・家電の損傷リスクを減らして無事に運ぶことができます。

また、一人で作業するのが難しい場合は、友人や家族に手伝ってもらうのもおすすめです。

冷蔵庫の運び方

冷蔵庫を運ぶ際は、まず中身をすべて取り出しておきましょう。

前日から電源を切り、中の霜や水分を完全になくしてから運搬作業を始めます。

扉が開かないようにガムテープやラップでしっかり固定し、傷や衝撃から守るために毛布などで全体を包みます。

運ぶ際には、必ず二人以上で上下どちらかを持ち、傾けすぎないように注意してください。

冷蔵庫の種類によっては機械部分が下部にあるため、倒さずに立てたまま運搬するのがポイントです。

洗濯機の運び方

洗濯機は内部に水が残りやすいので、必ず事前に排水を済ませることが大切です。

電源を抜いたあと、給水ホースや排水ホースも外し、本体にしっかり固定しましょう。

ドラム式洗濯機の場合、運搬用ボルトでドラムをロックする必要があります。

全体を毛布や緩衝材でしっかりくるみ、特に操作パネル部分は丁寧に保護しましょう。

• 必ず二人以上で持ち上げる
• 持ち手部分をしっかり確認する
• 運搬中の落下や転倒に注意する
• 運び終えたら再設置前に水平を必ず確認する

移動時に本体を横倒しにするのは故障の原因となるため、できるだけ立てた状態で運ぶよう心がけましょう。

ベッドや大型家具の分解・梱包方法

ベッドや大型家具を運ぶときは、まず分解できる部分をすべて分解しておきます。

ネジや金具などの細かいパーツは、なくさないようにビニール袋にまとめ、どの家具の部品かわかるようにラベルを貼ると安心です。

大きなパーツは角や表面を毛布やダンボールでしっかり包み、運搬中の傷や破損を防ぐ対策をしましょう。

マットレスや板のパーツは、重ねず一つずつ運ぶことで、破損や変形を防ぐことができます。

元通りに組み立てる際に困らないよう、できれば分解時に写真を撮っておくと良いでしょう。

自分で引っ越したほうが良い人の特徴

引っ越し作業を自分で行うと、費用を抑えたり自由にスケジュールを決められるといったメリットがあります。

しかし、すべての人に自分での引っ越しが向いているわけではありません。

ここでは、どのような方が自分で引っ越すのに適しているのか、その特徴を紹介します。

荷物が少ない

自分で引っ越しをする場合、運ぶ荷物の量が少ない方は作業がスムーズに進みやすいです。

一人暮らしや、家電や家具が少ない暮らし方をしている方は、必要な荷物が段ボール数箱で済む場合もあります。

• 布団やベッドなどの大きな家具がない
• 冷蔵庫や洗濯機といった大型家電がない
• 本や衣類など、比較的軽い荷物が中心

このような状況であれば、レンタカーの軽トラックや自家用車だけでも十分に対応することができます。

荷物が多いと運搬回数や作業量が増え、負担が大きくなるため慎重に判断しましょう。

近距離の引っ越し

引っ越し先が近距離の場合、自分で引っ越すことが現実的になります。

例えば、同じ市区町村内や隣の町など、移動距離が短いと1日で何度か往復することも可能です。

長距離の引っ越しは移動だけで時間と体力を消耗するため、自分での引っ越しには不向きです。

近場の場合は友人や家族の協力も得やすいので、おすすめです。

時間や日程に余裕がある

自分で引っ越しを成功させるには、計画的に準備したり実際の運搬作業に十分な時間を確保できることが大切です。

特に平日に時間が取れる方や、荷造り・掃除などを自分のペースで進められる方は、自力引っ越しに向いています。

以下のような場合は自分で引っ越すことがより簡単になります。

• 退去日から引っ越し先の入居日まで数日以上の猶予がある
• 荷造りや荷解きを少しずつ進められるスケジュール
• 急いで引っ越す必要がない

逆に、スケジュールがタイトだったり時間に追われている場合、自分での引っ越しはストレスやトラブルの原因となるため注意しましょう。

自分で引っ越しする際の注意点

自分で引っ越しを行う場合、費用を抑えられる反面、事前に注意したいポイントがいくつかあります。

安全にスムーズな作業を進めるためには、万全の準備と周囲への配慮がとても大切です。

計画的に手順を考え、トラブルが起きないようポイントを押さえましょう。

家や家具を傷つけない工夫

家具や家の床・壁に傷を付けないことは、引っ越し作業で特に注意が必要です。

梱包材や毛布、ダンボールなどを活用して運搬中の衝撃を和らげましょう。

重い家具を動かすときには、滑り止めシートや軍手があると便利です。

• 家具の角や脚に緩衝材（プチプチやタオル）を巻く
• 床に養生シートや段ボールを敷く
• 壁や柱にあたりそうな場合は、厚めの養生テープや梱包材で保護する

友人や家族と協力して、大きな荷物は無理せず複数人で運びましょう。

重いものや背の高いものは倒れやすいので、固定用のロープやバンドも準備しておくと安心です。

マンション管理規約の確認

自分で引っ越し作業を行う場合は、マンションやアパートごとの管理規約を必ず確認しましょう。

特に搬入搬出の時間帯や使用できるエレベーター、共用部分の使い方などは注意が必要です。

せっかくの新生活を気持ちよく始めるためにも、事前の確認を忘れないようにしましょう。

駐車スペースの確保

自分で引っ越し作業をする際、荷物を運ぶ際に使うトラックや車の駐車スペースの確保も大切です。

マンションやアパートの場合は来客用駐車場が使えるかどうか、事前に管理会社に問い合わせましょう。

路上駐車は周辺住民や通行車両に迷惑がかかるため、許可が必要な場合もあります。

引っ越し先だけでなく、現住所の周辺にも作業スペースが確保できるか確認しましょう。

可能ならば荷物を運び出す動線も確保して、安全でスムーズに作業できるよう心がけるのがポイントです。

業者利用がおすすめなケース

引っ越しを自分で行う場合でも、状況によっては引っ越し業者を利用した方が安全かつ効率的なことがあります。

無理をしてトラブルになる前に、どのようなケースで業者の手を借りるのがよいのかを知っておきましょう。

長距離の引っ越し

移動する距離が長い引っ越しは、自分で行うには大きな負担がかかります。

移動中の渋滞や、道に迷うリスク、荷物の運搬回数なども増えやすい点がポイントです。

特に、下記のような場合は業者利用を検討しましょう。

• 新居と旧居が都道府県をまたぐ場合
• 長時間の運転が不安な場合
• 交通費や車両レンタル費がかさんでしまう場合

長距離の引っ越しでは、プロの運送ノウハウにより荷物や家具の破損リスクも減らせます。

大型家具・家電が多い場合

大型の家具や家電が多数ある場合は、運搬や搬出入が非常に大変です。

一人や少人数で無理に運ぼうとすると、壁や床を傷つけたり、怪我をする恐れもあります。

業者に依頼することで、それぞれのサイズや重さに合わせて適切な方法で安全に作業してもらえます。

人手不足

引っ越し作業は思った以上に多くの手が必要です。

家族や友人が協力できない場合や、荷物が多い場合には人手不足になりがちです。

人手が足りないと以下のような問題が起こることがあります。

• 作業が進まず時間が足りなくなる
• 体力的な負担が大きくなる
• 不注意で物を壊したりケガをしたりする

業者を利用すれば必要な人数で素早く作業でき、安全面や時間面でも大きな助けとなります。

自分で引っ越しを成功させるために知っておきたいポイント

ここまで自分で引っ越しを行うための手順やコツについて紹介してきました。

自分で引っ越しをする場合は、計画性がとても重要です。

事前に必要な段ボールや梱包材、運搬するための車両、手伝ってくれる友人などをしっかり手配しておくことで、当日のトラブルを防げます。

また、荷物を効率よく運ぶ順番や、無理のない作業スケジュールを考えることもポイントです。

万が一のけがや事故を防ぐためにも、体力に合った作業量を心がけて、休憩をこまめに取り入れましょう。

荷物の整理や不用品の処分も引っ越しのタイミングで行うことで、新居での生活がより快適になります。

自分で行う引っ越しには手間や時間もかかりますが、その分コストを抑えたり、自分のペースで作業できるというメリットもあります。

今回ご紹介したポイントを意識して、安全かつスムーズな引っ越しを目指してください。